「今ここ」とは、
あそこでもむこうでもなく
さっきでも後ででもない。
今この瞬間、「自分の意識が存在しているここ」のこと。
昨日、晩ごはんの準備をしていたところへ威勢よく帰ってきた息子。
「ママ、いこういこう!!!!」
「ホタルがいたから、みにいこう!!!」
「すごい!すごいんだよ、ホタルがいたよ!いっしょにみにいこう」
小さな手で力いっぱい一生懸命に私の手を引く息子。
炒めかけの料理を放って、火を止めて外へ一緒にかけ出す。
「わぁ〜」
確かに階段を降りたところに小さな灯りを放つ虫がいた。
ちょうど数日前に、「いつか蛍を見に行こうね」と話してたタイミングで、、蛍の方からやってきてくれた。しかもこんな住宅街の中に。
小さな体でこんなにも明るい光を放つことにも驚き。そのほのあかりが幻想的できれいで、しばらく見とれていた。
ふと横を見ると、側でかがんでいる息子の目も蛍のようにキラキラしていた。
私が手を差し出すと、指から手のひらへとちょこちょこと歩きだす蛍。
次の瞬間、、ふわ〜っと空へと飛び立ち、光が遠のいていき、あっという間に見えなくなった。
その一部始終を息子と一緒に見守り、
同時に顔を見合わせた。
まさに、「今この瞬間」の体験は
感動の連続である。
子どもは常にシンプルに今ここを生きている。
やること、やるべきことに追われている日常の中で、
いつも私に大切なことを教えてくれる存在。
「今ここ」先生、いつもありがとう。